大人で初めて「吹奏楽」を知った方は、どういうルートで出会ったかは人それぞれです。
特にテレビやインターネットの影響は大きく、年齢や体力などを気にしながら「何から接すればいいか?」と悩むでしょう。
吹奏楽は、音楽を通じて喜びや達成感を得られるだけでなく、仲間との交流や新しい自分の発見にもつながる素晴らしい活動です。
演奏の様子を紹介されると、楽器演奏に興味は出るでしょう。
しかしですね、楽器演奏だけが吹奏楽を楽しむ方法ではありません。
大人になってから吹奏楽に興味を持った方でも、十分に楽しむことができます。
ここでは、大人から吹奏楽を始める方に向けた楽しみ方を提案します。
楽器演奏からではなく、コンサートや演奏会を楽しむ
一番敷居が低く、吹奏楽の世界に触れやすいのは「楽団や学生の演奏会やコンサート」に行くことです。
学生の演奏会やコンサート・地域での合同演奏会は、チケット代が安く気軽に聞きに行けます。
だいたい学生さんの演奏会は
2000〜3000円台かな?
プロの楽団だと値段は上がるわね
無料ってとこもあるよね
生演奏は、楽団の力量や会場の音響で変わります。
聞いていると、自分の好きな曲や新しい演奏スタイルに出会えます。
「楽器演奏するなら、こんな風に演奏したい」という目標や憧れを見つけるきっかけになるでしょう。
一般観覧の吹奏楽イベントなどに足を運んでみるのもよいです
最近は減ってきてはいますが、クリスマスシーズンなど無料・一般観覧OKのイベントに楽団や学校吹奏楽部が招かれて演奏をしています。
もしくは、決められた道をパレードするイベントもあります。
吹奏楽には、座奏以外に歩きながら・演技をしながら演奏する「マーチング」があり、迫力ある演奏や演技にびっくりします。
ほとんどが無料で見れるので、吹奏楽の世界観がかなり変わります。
今はなくなってしまった大型吹奏楽イベント
40歳以降で記憶がある方、もしくは参加経験ありの方はいるでしょう。
昔は、吹奏楽を盛り上げるイベントが多くあり、企業がスポンサーについて開かれたイベントがありました。
有名なものでは、
- 御堂筋パレード
- 3000人の吹奏楽(最初は1000人からスタート)
です。
私は御堂筋パレードに
2回参加したよ
私は2000人の吹奏楽で
参加したわ
関西方面は特に大型イベントが昔は多く、身近な人で吹奏楽経験者なら関わったことがある人は多いです。
どちらのイベントも「スポンサーつかない問題」で、継続が難しくなり開催は行われていません。
この写真は、2023年6月に行われた「3000人の吹奏楽・ファイナル」に行った時に撮影したものです。
「3000人〜」の開催は最後だとして、参加団体・学校は多くしOB・OGの参加も許可されました。
観客も外で売られていたライトやスマホのライトで、真っ暗中「We are the world」に合わせてペンライト振り、合奏では「アルメニアンダンス・パートⅠ」が披露されました。
推しの楽団・学校ができた時は金銭面やネットリテラシーに気をつけたい
最近「推し活」という言葉が出回っていますよね?
アニメキャラや俳優さんに恋をして、いろんなイベントへ遠方でも行く人はいます。
ところが、吹奏楽でも
- 推しの学校が複数あって、遠方でもお金を惜しまずに行く
- 推しの学校が1校だけれど、そのイベントしか観に行かない
- 気に入った演奏家が出る演奏会は絶対に観に行く
- 高校吹奏楽で人気の高い学校を追いかけまわす
- 推しの学校以外のことで腹がたつとSNSやブログで誹謗中傷を行う
など「吹奏楽界隈の推し活と悲しい行動」が聞かれます。
演奏会は気に入った楽団や学校の日にちが被るケースは多く、どちらも聴きに行く方はいます。
遠征ってやつだね。
交通費とか大変だよね
私が知る限りでは、1日で2校の演奏会へ足を運び、北から南の学校へ行った方はいます。
しかし、家族の理解を得てでなければ、大人の演奏会めぐりはお勧めしません。
好きなことにお金を注ぎ込むのはいいけれど、度が過ぎた行動は注意しましょう。
気に入らないことは出てくるでしょうけれども、学校や団体間での交流が多いので、何かあれば結束感は強いです。
決して気に入らないことがあっても、誹謗中傷だけは絶対にやめてください。
同じ趣味仲間を見つけると吹奏楽の楽しみ方は変わる
吹奏楽をひとりで楽しむのもいいけれど、ひとりで楽しむのは寂しいですよね?
今や吹奏楽部をもつ学校・大学や楽団が、SNSでイベントの告知をする時代。
同じ趣味を持つ仲間を見つけるために、上手にSNSを利用してみるのはよい手です。
自分を知ってもらうために、プロフィール作りやどういう投稿をするかが鍵になります。
「私はこんなに吹奏楽が好き!」「どこそこのイベントに行ってきた」といった投稿を流して、吹奏楽仲間をみつけていきましょう。
簡単にフォローされないかもしれないけれど、役に立つ情報や魅力的な話に同じ仲間は見つかります。
吹奏楽仲間ができるとイベント情報の交換など情報が入りやすい
大人になってから吹奏楽を楽しんでいる人と繋がると、どういう変化が起きるのでしょうか?
吹奏楽に関する情報交換や練習仲間を見つけることができます。
特に楽器演奏を始めた時に、先生や楽器店に相談しにくいことを相談できる仲間は心強いです。
本当に困ったことは先生や
楽器店に相談よ
演奏の悩みを共有したり、おすすめの楽譜や練習方法を教え合ったりすることで、さらに楽しみが広がります。
仲間ができるのは嬉しいのですが、つきあううちに「意見が合わない」「この人苦手」といった悩みは出てきます。
吹奏楽は楽しいけれど、それぞれが目指すものや好みはどこかで違うものです。
「付き合うのがしんどい、つらい」と感じた時は、無理をせずに付き合うのがいいですよ。
無理をして付き合うのは、音を楽しむ「音楽」の理念にはないですから。
憧れの楽器にチャレンジしてみよう!
吹奏楽の世界に入り始めると「あの楽器を吹いてみたい」と思うでしょう。
子供の時に見たことがあり「吹いてみたかった楽器」や、大人になってイベントで見かけた楽器に興味は湧くはず。
個人の好みはあって、大型楽器のチューバやユーフォニアム、トロンボンやホルンに興味を持つ方はいます。
小さめの楽器では、フルートやクラリネットにサックスといった楽器の人気いは高いです。
問題点は、
- 金銭面
- 保管場所
- 指導してくれる教室
- 楽器を持っての移動手段
- 家族の理解
- 騒音問題
です。
「この楽器を勉強したい!」と決めた楽器があるなら、ひとつずつ問題点を解決して、ぜひ自分がやってみたい楽器にチャレンジしてみましょう。
いくつか興味のある楽器を
候補にしておくといいわよ
参考として、フルートを選択した時の記事を紹介します。
自分が選んだ楽器の練習やレッスンを楽しんでね
自分が選んだ楽器で、教室や先生が見つかったとしましょう。
先生が選んだ教則本に沿ってレッスンが行われます。
教室によっては、独自プログラムはありますが「生徒が上達するように」と長年のノウハウが入っています。
最初は、全く手も足もでませんし音が出ないのは普通にありえます。
え?!そうなの?
そんなの嫌よ!
私はブランクありだけど、
久しぶりでも音出なかった
初心者やブランクありの大人あるあるで、初心者向けモデルを買ったとしても最初は音はすんなり出ません。
出ないと自覚が出ると、先生が丁寧に指導に入り音が出るように指導が始まります。
そして、順番に指導する内容をあげていきます。
上手になることだけを目指すのではなく、練習そのものを楽しむことを大切にしましょう。
最初は思うように演奏できなくても、少しずつ成長を実感する喜びがあります。
私自身、ブランク20年から習い直しています。
最初は全くだめで、やっとまともな音が出るようになり、フルート独自の演奏法に入るまで2年はかかっています。
先生と苦労を共にし、やっとまともな音に変わった瞬間は先生と大喜びしました。
大人になってからの学びでは、「失敗を恐れず、楽しむこと」が成功への近道です。
好きな曲を練習することで、モチベーションも高まります。
発表の場あれば、積極的に参加してみましょう
練習の成果を披露する場を目標にすることで、モチベーションが高まります。
地域のイベントや教室の発表会に出演するのも良い経験になりますし、小規模なアンサンブルで友人や家族に演奏を披露するのも素敵です。
レアケースで教室や先生の方針で、発表会を行わないところはあります。
しかし、仲間うちで企画して、演奏会イベントをするのもひとつの方法です。
緊張感を乗り越えた後の達成感は格別で、自信にもつながります。
少し注意は必要。吹奏楽団への参加
教室に入ってから数年経過して、かなりの演奏技術を身につける方はいます。
市の吹奏楽団に
入れるのかな?
自治体で作る吹奏楽団や吹奏楽好きの人が呼びかけ人の楽団はあります。
大勢の人数で演奏するのは楽しです。
しかし、
- 初心者OK
- 楽器演奏歴◯年以上(3年以上が標準)
- 年齢制限
- 練習日に必ず出席できなければだめ(やむおえない事情は認める)
- 団の規則は守る
と代表的な条件をあげましたが、すんなり入団できるわけではありません。
特に「吹奏楽コンクール」を目指している社会人団体は、演奏歴や年齢制限などの規則が厳しいです。
大人独自の人間関係で悩む方が多く、入団してすぐにやめるケースはあります。
団の特徴を知り、「ガチコチ吹奏楽コンクールを目指しているか」を知るには、まずは気になる吹奏楽団への見学をしましょう。
吹奏楽団の様子や、指導者の話から「いけるかな?無理かな?」と判断してみるのです。
あまりにも、自分の考えとは合わない場合や無理なところがあれば、吹奏楽団入団にこだわらなくてもいいですよ。
楽器店がサークルとして「吹奏楽部」を立ち上げて、コンクールなどに参加するのではなく「吹奏楽を楽しむ場」を提供しているところはあります。
参考にこちらを案内しますね。
自分が選んだ楽器を家族や友達に披露して、一緒に楽しもう!
音楽は一人で楽しむだけでなく、家族や友人と共有することでさらに充実します。
簡単な曲を一緒に演奏したり、音楽の話題で盛り上がったりすることで、日常がもっと楽しくなるでしょう。
私はたまに練習曲を家族に
披露しているよ
いきなり音の変化があった
時はびっくりした!
先生もびっくりしたもん
そうよね。あれはびっくりよ
また、身近な人に応援されると、練習への意欲も高まります。
身近な人に楽器演奏をしていることがわかると、イベントに招待演奏を依頼される場合はあります。
断ってもいいし、「このぐらいしか吹けないよ」と聞いてもらって、相談しながらで大丈夫。
「いつか大勢の人の前で吹ける」とモチベーションは上がり、練習意欲が湧きます。
気をつけたい。SNSへの楽器演奏動画の投稿
SNSで楽器演奏動画を投稿する方は増えています。
プロの方は集客目的でされていますが、一般の方は練習記録にと利用しています。
投稿するのは別に問題はありません。
問題は、楽器演奏のレッスンを受け始めてまもない時期に、動画投稿することです。
あまりにもひどい演奏を見つけても、音楽を楽しむ人なら「もっと頑張れ」と思いながらスルーします。
一部の人に「なんだよ!」とケチをつけたり、誹謗中傷のコメントを入れる人はいます。
嫌がらせのコメントが来た場合は、通報をするのがいいけれど、一時的に投稿を止めてほとぼりが冷めてから再開してみましょう。
私は一度過去に購入した格安ピッコロの演奏動画を投稿した経験があります。
バズったのはいいのですが、一部嫌がらせのコメントは入りました。
検証的な動画だったので気にしませんでしたが、人によっては悲しいのは当然です。
投稿内容にも気をつけましょう。
まとめとして
大人から吹奏楽を始める方にとって重要なのは、「無理せず、自分のペースで楽しむこと」です。
演奏技術の上達だけでなく、音楽を通じて得られる喜びや新しい人との出会いを大切にしてください。
ぜひ吹奏楽の世界に足を踏み入れて、その魅力を存分に味わってみてください!